ノミネート作品

儀式でうたうやまと歌 木簡に書き琴を奏でる

著者:犬飼 隆 出版社名:塙書房

作品の概要

近年遺跡から出土するようになった歌を書いた木簡をもとに、古代日本ではやまと歌が儀式の音楽として歌われていたこと、そのような儀式は中国・朝鮮半島を経て日本の7世紀に導入されたこと、8世紀になると儀式での歌が日本古来のものと認識され、そこから和歌が誕生することを論じる。歌がどのように歌われたかに注目し、和歌の起源について大胆な仮説を提示した書。

著者のプロフィール

1948年、愛知県生まれ
元愛知県立大学教授
博士(言語学)
著書に『上代文字言語の研究』(笠間書院)、『文字・表記探求法』(朝倉書店)、『木簡による日本語書記史』(笠間書院)、『漢字を飼い慣らす』(人文書館)などがある。

古墳の古代史 東アジアのなかの日本

著者:森下 章司 出版社名:筑摩書房

作品の概要

日本では3世紀に前方後円墳という独自の王墓が登場し、古墳時代を通じて営まれる。これを東アジア各地の王墓と比較して、日本の王墓は中国で権力を誇示する大きな墓が衰退した時代に成立したもので、内部構造や管理形態などが大きく異なっていることを指摘する。日本の古墳の特色を世界史的に明確にした書。

著者のプロフィール

1963年、愛知県生まれ
大手前大学総合文化学部教授
専門は考古学
著書に『古墳のはじまりを考える』、『古代の鏡と東アジア』(ともに學生社、共著)などがある。

日本神話はいかに描かれてきたか 近代国家が求めたイメージ

著者:及川 智早 出版社名:新潮社

作品の概要

現在の日本人が思い描く神話のイメージとは、近世から近代にかけて、『古事記』『日本書紀』がその時代の要請に添って再解釈され、定着してきたことを、神話を描いた絵画の変遷から具体的に明らかにした書。神話とは変容するものであり、近代における日本神話の浸透に絵画が大きな影響を与えたことを論じる。

著者のプロフィール

1959年、岩手県生まれ
帝塚山学院大学リベラルアーツ学部教授
専門は日本神話や古代説話
論文に「『古事記』底本の変遷」(『国文学研究』137)、「死の起源説明神話における木花之佐久夜毘売と石長比売」『古事記の神々 上』(高科書店)などがある。

文明に抗した弥生の人びと

著者:寺前 直人 出版社名:吉川弘文館

作品の概要

朝鮮半島から稲作文化が九州に取り入れられ、やがて東日本に伝播していったという従来の弥生時代像に対し、筆者は、日本列島内の社会は多様であり、弥生時代には、先進的な文物により統合が進んだ社会と、集団や個人の平等を維持する方向の社会が併存したとする。そして、後者については東日本の縄文時代の文化的要素を継承したものであるという、斬新な時代像を提示した書。

著者のプロフィール

1973年、奈良県生まれ
駒澤大学文学部准教授
専門は考古学 博士(文学)
著書に『武器と弥生社会』(大阪大学出版会)、『ジュニア日本の歴史1』(小学館、共著)などがある。

倭の五王 王位継承と五世紀の東アジア

著者: 河内 春人 出版社名:中央公論新社

作品の概要

5世紀に日本列島から中国に使者を派遣した5人の王、それぞれの王が行った外交を分析することで、外交の目的が何であったのか、そして中国朝鮮と交渉する過程で古代王権とその政治組織がどのように成長していったのか、日本の古代国家の成り立ちを外交から明らかにした書。

著者のプロフィール

1970年、東京都生まれ
関東学院大学経済学部准教授
専門は古代史 博士(史学)
著書に『東アジア交流史のなかの遣唐使』(汲古書院)、『日本古代君主号の研究』(八木書店)などがある。

投稿日:2018年11月22日 更新日:

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